私は弱い人間です。
すぐに傷つく心をもっています。
そんな私が、自分で嫌いです。

……でも、そんな私を好いてくれる人がいます。
それは幸せ？それとも不幸？
「作られた私」を、貴方は愛しているのに。
私は何も言えないまま。

言えないまま、時が流れる。

正しいバレンタインの過ごし方。
それは、熱気の冷めやらぬバレンタインの後日にある。

デパートやスーパー、
その他いろいろなお店の真ん中の棚にチョコレートは
未だ容色衰えず（？）鎮座している。

しかし、一日、また一日と過ぎると、
だんだんチョコレートの顔色が変わってくる。

そんなあわれな売れ残り君達の救世主
それがこの楽しみ方をする最大の長所。

半額以下になったハート形チョコや、
奇抜なデザインの包み紙のクッキーを
大量に買い漁って
そして

　　　　　喰う。

以上、月真流のバレンタインの過ごし方でした♪

不意に、貴方の声が聞きたくて
　　　　　貴方の言葉が欲しくて

受話器にそっと、手を掛ける。

貴方の鼓動を感じたくて
貴方と時間を共有したくて

そっと貴方の番号を押す。

「貴方の声が聞きたくて」
「貴方の言葉が欲しくて」

笑って聞いてくれる貴方

「貴方の鼓動を感じたくて」
「貴方と時間を共有したくて」

わがままだって解ってる。
でも、貴方との時間は特別だから
貴方の声を聞くだけで幸せだから。

遠く離れていても、幸せだから。

『ネェ、秋ノ夜ハマダマダ長イカラ、モウ少シ貴方ト話シテイタイナ……』

鏡に映る自分
自分のようにみえるけど、全く違う物
今、私は泣いているはずなのに
鏡の中では笑ってる

笑って白い手を伸ばす
私をそっと包み込む

どこからが「本気」で
どこからが「偽り」なのだろう
自分が自分でない感覚
私が『私』である瞬間

その問いに
白い手は答える

あなたはわたしでわたしはあなた
それは紛れもない真実
偽っていると感じるのは
わたしとあなたの考え方が違うから

疲れた、そうつぶやくと
おやすみ、と言ってきた

白い手は私の首に手を掛ける

自分を偽ることにつかれたなら
もう、眠りに身をゆだねるしかない

眠りましょう
わたしも疲れたわ

私を安心させてくれるのは
あなただけだものね

私は目を閉じた


"おやすみ。"

ついこの間、自転車が故障した。
直せる程度の物なら自分で直す主義だけれども、
前輪丸々一個の交換では素人では歯が立たない。
仕方なしに、歩いて三十分以上は軽くかかる
自転車屋に持っていったのだ。
（近所の自転車屋はあまり好きではないからだ）

まだ三月の終わりだっていうのに、
ゴールデンウイークを彷彿とさせるような日差しの中
わたしは延々と愛車を引いていく。
その距離、ゆうに四キロメートル。

わたしは思わずつぶやいた。
「……暑い……」

そういえば最近は
変なときに大雪だったり、妙なときに寒かったりで
異常気象が続いてる。
ノストラダムスの予言は正しいのかな？
とか思いつつも、足は止めない。

視線をふと足下に落とすと、
街路樹の根本につくしが生えている。
いつのまに生えたのだろう？
って、こんなに暖かい（を通り越して暑い）んだから当たり前か。
それでもなんだか感心しつつ、
わたしはてけてけ東南方向へ。

やがて桜並木の下をくぐると
枝の先に白い物がチラホラと見える。
……咲いてる。
確かおとついは、蕾すらも付いてなかったよな……
すごい根性してるぞ、桜！二日で花を咲かせるなんて。
ここにきて初めて足を止めはわたしの
見上げた桜のその枝には、
二十三個の（予想）花がついていた。

そして、また歩き出す。
でも、さっきまでとは気分が違う。
暑い暑いと嫌々だったのに、
もう春だし暖かくってとうぜんだなぁとか思ってる。
桜を見ると春を感じる。
なんだか幸せ感じません？

Ｐ．Ｓ
自転車屋に着いたはいいものの、
修理は部品注文だから四日かかるとのこと。
しょうがないから修理は頼んで、
元来た道を歩いて帰った（泣）。